うつ病は、誰でもかかる可能性がある病気で、正しい理解が必要です。
 特に高齢期は配偶者や兄弟・友人との死別、子どもの孤立、仕事などの役割がなくなる、病気や身体的老化など、喪失感を抱きやすい出来事が多いため、「うつ」状態になりやすい時期です。


気になる症状はありませんか?

 「ぐっすりと眠れない」「朝がすっきりしない」「食欲がない」「好きなことにもやる気がおきない」「検査では異常がないのに体調が悪くて毎日がつらい」「体がだるく何もする気になれない」「頭がずっと重苦しい」「物事を悪い方にばかり考える」など・・・。
 他にも、不安・考えがまとまらないなど、いろいろな症状があります。集中力が低下し、物忘れや判断力の低下などから認知症と間違われることもあります。
 意欲や運動量の低下から他の病気を引き起こすこともあり、要介護状態になりやすく、早期の対応が必要です。
 気になる症状があれば、かかりつけ医、精神科などの専門医の診療を早めに受けましょう。

対応について

  1. 高齢期はうつになりやすいことを知りましょう。
  2. 回復する病気であり、治療が必要です。
     「うつかな」と思ったら、決して放置しないで、かかりつけ医か精神科などの専門医に相談し、受診、診断をきちんと受け、治療をしましょう。他の病気が原因でうつ状態になっていることがあります。
  3. 心身の休養が必要です。
     「頑張って」などと激励したり、「がんばりが足りない」「怠けている」などと叱ったり、気晴らしを強制しないようにしましょう。
     疲れているときには、ゆっくり休むことも大切です。家族や周囲の人が手伝ってあげられることは手伝い、本人の負担を軽くしましょう。