ひより川と由良の宿場の画像その1 ひより川と由良の宿場の画像その2

 鳥池、岡谷両水系の合流するすくも塚下の字大栗より由良川までの延長2,500米の区間を河川名ひより川と言う。すくも塚は其の昔由良村と妻波村との地堺決めのとき、基点の山となり、字井の上、東池、池田、舟揚場、戸崎を結んだ由良城址として知られている。樋門の戸崎、歌碑のある由良橋より川巾は広くなり、川沿いの道を下ると橋の長さ18米のあじさい橋で終わり、橋の近くに藩倉ゆかりの舟着場跡、対岸には史跡のお台場もみえる。由良橋より東へわずかにゆけば、享保年間に拓かれた藩倉跡も方形の区画をそのままに残して今は商店街の中心となっている。商店街より奥まった道辺の屋敷には、歳月を重ねた樹の下に稲荷社も祀られて昔を偲ばせている。
 由良橋より西に500米ゆけば妻波の村昇り竜の伝承のある岩崎の社、近くには若宮さんと呼ばれる旧跡もある。東池の台地高江には子安の社、だんじりで祭りの賑やかさを伝える。高江の社に詣で栄えゆく由良の宿場町を望む。ひより川慕情は、川の流れの四季とふる里の情愛を唄った慕情で、町教育委員会の企画により製作され頒布された。歌碑は平成三年由良橋改修の記念事業として、橋のそばに設けられて地域文化の向上に寄与している。 

資料編集  吉松清次
平成十五年三月