平成30年3月5日

 本日ここに、平成30年3月定例会を招集し、平成30年度当初予算案をはじめとする諸議案のご審議をお願いするにあたりまして、私の平成30年度の町政運営に臨む所信の一端と重点施策の概要についてご説明申し上げ、町民の皆様並びに議員の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

震災復興

 鳥取県中部地震から1年4か月が経過しました。屋根を覆っていたブルーシートの数も少なくなり、多くの町民の皆さんが復興に向け、力強い歩みを進めていらっしゃることを実感いたします。ただ、未だに震災への支援制度の申請を済ませていない方もいらっしゃることから、改めて申請の意向確認をさせていただいているところです。これからも被災者の皆さんに寄り添った対応を引き続き進めてまいります。

日本の経済状況

 日本経済の状況を見ますと、雇用・所得環境に改善が見られるものの、個人消費は力強さを欠く状況です。アメリカのトランプ政権の経済・金融政策の動向、新興国経済の状況など先行きが不透明であり、TPP11、日欧EPAの発効など情勢は激しく変動しております。
 そのような中、政府は「経済・財政再生計画」の集中改革期間の最終年度の予算として、「人づくり革命」「生産性革命」「財政健全化」をポイントとする平成30年度予算を編成し、現在、国会で審議中でございます。地方財政の分野においては、歳出特別枠の廃止、地方消費税の清算基準の見直しなどが行われましたが、地方一般財源総額は前年度水準を確保されたところです。

鳥取県の経済状況

 一方鳥取県では、このような国内外の動きに機敏に対応しながら、鳥取県中部地震からの福興(ふっこう)を着実に成し遂げるとともに、地方創生の取組の推進や経済・雇用の安定、安心・安全な暮らしの実現などの県政の諸課題の解決に取り組んでいくことと併せて、TPP11、日欧EPA発効に向けた対策、働き方改革をはじめとする現下の課題への対応を図るため、「震災後へのふるさとづくり」「活力あふれる産業と働き方改革」「安心・安全な地域社会」「人と地域の未来を拓く」の課題に挑戦する施策を盛り込んだ平成30年度当初予算を編成され、現在県議会で審議中でございます。

公約

 私は昨年10月「Moving Forward! 確かな豊かさを実感するために…」をお約束し、再び町政を担わせていただくこととなりました。この町民の皆さんへの約束は、「北栄町まちづくりビジョン」における目標の実現を目指すものであります。平成30年度当初予算における主な取組みについて申し上げます。

げんきなまちづくり

 はじめに、基本目標第1の「げんきなまちづくり」について であります。

農業の振興

 まず、本町の基幹産業である農業の振興についてであります。
 農業のまちづくりの最も基本的な指針である「農業のまちづくり条例」を平成25年に制定し、私たちの農業の未来の設計図である「農業振興基本計画」の実現と、「地方版総合戦略」の実行に取り組んでまいりましたが、その結果、「大栄西瓜」「鳥取らっきょう」「砂丘長芋・ねばりっこ」「北条砂丘ぶどう」など、多種多様な野菜、果樹は、市場の好評価を得て、史上最高取引単価を実現することができるようになってまいりました。
 このことは、農家や北栄町農業の大きな活気となっています。今後も農業の成長産業化に向け、より生産性の向上と所得の増加が図れるよう生産者、関係機関と一体となり、着実な推進に取り組んでまいりたいと考えております。
 特に、有効求人倍率が1.0を超える状況のなか、他産業との競合となり、農業の担い手の確保や後継者対策では、苦戦が続いており、その対応・対策が急がれます。農業への従事を希望する移住者や、第三者への経営委譲、農業法人等による農業従事雇用者の拡大に向けた取組みを図って、収入に不安が無く安定的に生活ができる本町の農業の魅力を前面に押し出して、就農人口の増加に向けて取り組んでまいります。
 平成29年1月と2月の大雪では、多くの農家が被害を受けました。生産意欲が減退するのではと危惧し、県と連携した復旧対策や、町独自の取組として見舞金を交付し対応をはかってまいりました。
 特に被害の大きかった北条砂丘ぶどうの生産ほ場では、高齢化も顕著であることから、平成29年1年間をかけて生産者有志で勉強会を開催して、単に復旧してマイナスをゼロにするのではなく、プラスへ転化するための施策や対応などを検討してまいりました。老朽化したパイプハウスの長寿命化と低コストの補強技術を開発する研究のほか、新規就農者の受入や農地紹介、ワイン用ブドウへの樹種転換などについて、「スマート農林水産業推進事業」や「がんばる地域プラン」等の活用を検討しながら進めていく考えです。
 鳥取らっきょう、ねばりっこ、長いもにつきましては、市場からの引き合いが強く、需要超過の状況がつづいています。らっきょうの切子対策、長いもの掘り取り作業の効率化、テングサレ病等に対応した衛生的で市場の要望量が出荷できる集出荷施設や、保冷庫の整備等を行って、面積の規模拡大を図り、市場の要望量に応えていける産地を形成したいと考えます。
 次に、国は平成30年産から米の生産数量目標の配分を行わず、生産者や集荷団体が需給見通しをふまえて需要に応じた生産が行える状況をめざすこととしています。米の直接支払交付金が廃止され、米の生産量が増加することは、生産数量を忠実に守り生計を立てていた稲作農家にとっては大きな打撃となり、今後の経営計画に多大な影響を与えることになります。平成30年以降も、需要に応じた米生産が行われ需給と価格の安定が図られるよう、国が責任を持って米の需給改善に必要な対策を講じるよう働きかけを行うとともに、主食用米の生産を基本に、麦・大豆、園芸作物、飼料用米等を組み合わせ、最大限に水田を活用し、需要に応じた生産と安定取引の推進のため、きめ細かい受給・価格情報、販売進捗・在庫情報の提供等を行える環境整備について、国・県と連携して進めてまいります。
 町の基幹作目である施設園芸の振興対策は、平成29年度に引き続き、普及所やJA等と連携し、低コストハウスの導入に加え、園芸農家の栽培技術や経営の格差是正を図るとともに、より生産性の向上と所得の増加が図れるよう生産者、関係機関と一体となり取り組んでまいります。
 北栄町には多様な農産物があり、そのほとんどが生鮮の取引で完結していますが、日持ちしやすい加工品は生鮮の弱点を補って、農産物の魅力を幅広く消費者に伝えることができると考えます。したがって1次産業に従事する農家が2次3次産業の役割を担い、付加価値により所得増をはかる6次化と、加工販売業者が小ロットでも取引をし、商品化を図る農家と商工業者との連携は、北栄町の農産物の魅力を高める可能性を秘めています。引き続き、農商工連携と6次産業化の取組を支援して、北栄町の農産物の魅力アップに努めます。

商工業の振興

 続いて、商工業の振興でございます。
 地方の商工業が置かれている現状は、景気回復の実感を得ることができず、依然として厳しいものとなっております。今議会に「中小企業、小規模企業振興基本条例」の制定を提案しておりますが、ご議決いただければ、速やかに振興計画を策定して、町内の商工業者の育成と経営安定化のため、北栄町商工会と連携をとりながら町内企業への就職促進、人材育成等への支援や制度融資を戦略的に行ってまいります。
 企業誘致につきましても、引き続き関西企業訪問などの機会を通じて、進出企業のニーズ把握につとめるほか、県 立地戦略課や関西本部と連携して、本県への進出をうかがう企業の動向を掴んで、旧三陽合繊跡地などへの立地誘導をはかります。
 また、平成29年度に湖南市工業会等と北栄町商工会会員をマッチングした企業間交流を湖南市で開催しましたが、平成30年度も継続して開催し、人事交流や企業間連携を前進させます。
 商店が廃業して閑散としている由良宿の商店通りの活性化のため、第二創業や移動販売車も補助の対象とする「由良宿まちづくり創業支援事業」を継続し、出店者を誘導するほか、出会いの広場に出店している「コナンの家米花商店街」を拠点とした観光イベントや商工イベントを支援して、本町に来られるお客様の満足度の向上を図ります。
 小売業を中心に後継者がなく、廃業となっていく事業者・商店が増加傾向にあります。せっかくの経営ノウハウや、買い物ができる商店が喪失することを防ぐため、第三者への事業承継について、中部商工産業支援センターと連携して取り組んでまいります。

道の駅「北条公園」の整備

 また、高規格化の整備が進んでおります山陰道と国道313号との結節点周辺となる道の駅北条公園は、東西は山陰、南北は岡山県との中継地として、大きな役割と発展の可能性が見えております。引き続き、この山陰道の整備に伴って、これまで単独型登録であった道の駅北条公園を一体型登録として申請する準備を進めていく予定にしており、今議会では整備に向けた概算の基本設計費と地形測量にかかる経費を当初予算に計上して、提案しております。北条砂丘が持つポテンシャルを最大限に引き出して、道の駅「北条公園」だけでなく、道路と一体となって、小さな拠点として地域全体に活気が波及するよう取り組んでまいりたいと考えております。

観光振興

 次に観光振興でございます。
 青山剛昌ふるさと館に国内外から訪れる観光客は年々増加しています。観光客の満足度向上を図るため、引き続き、地元や県、JRなどの関係者で構成する「北栄町まんがのまちづくり企画実行委員会」での議論を踏まえ、コナンを活用したまちづくり事業を展開してまいります。青山剛昌ふるさと館では、人気アトラクションの一つであるスケートボードの改修、館内Wi-Fiの整備を行い、来館者の満足度向上を図ります。コナンのまちづくりでは、巨大迷路のリニューアル実施、由良宿旧道を「新一通り」「蘭ちゃん通り」と名付け、新たにブロンズ像や表示サインを整備するほか、江戸川コナン君の着ぐるみを制作し、青山剛昌ふるさと館や町内外のイベントで活用することにより魅力向上を図ります。
 また、ウォーキング整備事業により観光客がコナン通りだけでなく、由良宿の街中や由良台場をめぐっていただく仕組みづくりに取り組み、町内での滞留時間の増大を図ります。
 その他、観光協会との連携を密に図り、観光農園や地元の食、観光施設などを活用した観光商品の造成や観光サイト等を活用した北栄町ならではの情報発信の強化を図ってまいります。

移住・定住対策

 次に移住・定住対策でございます。
 移住・定住を促進するため、移住奨励金制度の拡充や、若年層の移住者に対する住宅取得を支援するための若年層住宅取得支援事業を創設し、移住・定住対策の強化を図ってまいりたいと考えています。
 また、東京・大阪での移住相談会にできる限り参加し、北栄町の多様な農産物と農業のすばらしさ、もうかる農業を強調して、担い手の確保と移住を結びつける具体的提案を移住者に向け発信していきたいと考えております。

国内外交流

 次に、国内外交流の推進でございます。
 まず、台湾台中市大肚区との国際交流については、平成29年5月には、大肚区の青少年訪問団の受け入れを行い、町内の生徒と交流を図ったところでございます。平成30年度におきましては、本町の青少年訪問団が従来よりホームステイの宿泊数を増やして台湾を訪問し、台湾の児童生徒と交流を深め、国際感覚の向上を図ってまいりたいと考えております。
 また、国内交流については、滋賀県湖南市との交流を引き続き行っていくとともに、東京都港区をはじめ、他の自治体との交流や地域間連携を進め、あわせて交流人口の拡充を図るため、北栄版ワーキングホリデーの取り組みについて研究を行いたいと考えております。

ゆたかなまちづくり

 続いて、基本目標第2の「ゆたかなまちづくり」について であります。
 平成27年4月に策定いたしました教育大綱の基本理念「学びを通して夢を実現する人づくり」に基づき、地域住民の意向のより一層の反映と、教育、文化等の振興に関する施策の総合的な推進を図るため、取り組みを進めてまいりました。
 平成30年3月をもって、第1期教育大綱の計画期間が終了いたしますが、新たな大綱に基づきまして、引き続き、「子育てなら北栄町」「教育なら北栄町」「住み続けるなら北栄町」の基本目標に向かって、各種事業を展開していくことにしています。

子育てなら北栄

 まず「子育てなら北栄町」につきましては、子育てを総合的に支援し、子育てと仕事が両立でき、安心して子どもを産み育てられる地域をめざし、子育て支援をさらに推進・充実してまいります。
 保育料につきましては、第2子の保育料について、軽減対象となる児童の要件を緩和し、兄弟姉妹の条件に関わらず保育料は半額とし、第2子から全額をいただくことがないよう、軽減を行うことといたしました。
 平成29年度に設置いたしました「ネウボラ」につきましては、新たに、母子健康手帳アプリ配信、産後ケア事業を追加し、ワンストップ拠点としての充実、支援事業の充実を行います。
 町立のこども園4園につきましては、発達段階に応じたきめ細やかで連続する保育・教育の推進、さらに保育教諭の研修機会の拡充による資質向上を引き続き行います。
 また、保育環境につきましても、順次、必要な整備を行い、安全で快適な保育・教育環境を提供いたします。
 このほか、仕事と子育ての両立支援のための病児保育、病後児保育や休日保育、放課後児童クラブ事業などの子育て支援サービス、家庭での子育てを支援する在宅育児支援給付、第3子保育料完全無償化など、引き続き進めてまいりたいと考えております。

教育なら北栄町

 「教育なら北栄町」における主な事業といたしましては、これまでに引き続き、教育力向上事業に取り組みます。児童生徒の学び力の基礎・基本の定着を図るため、各種診断テストの実施、教師の授業力向上のための講師招聘事業、教員による先進地視察、地域の人材による学習支援としてサマースクールや自治会等地域ボランティア学習支援など、基礎学力の一層の定着を図ってまいります。また、生徒の英語力の向上のため、平成32年度からはじまる小学校で外国語教育について、本町独自に、平成30年度から先行実施いたします。
 子どもたちのよりよい仲間づくり、学級づくりにつきましては、基本的な生き方を身につけさせるため、各種アンケート調査、教育講演会、いじめをなくそうサミットの開催、スクールソーシャルワーカーの配置等を継続して行い、いじめの解消、困り感のある児童生徒の支援を行ってまいります。
 学校の整備につきましては、平成29年度、小中学校の普通教室にエアコンを設置する設計を行いました。工事につきましては、「年次的に」という説明をさせていただきましたが、平成30年度は北条、大栄の中学校を、平成31年度は小学校をということで計画をいたしました。
 このほか、教員の多忙化解消にむけた部活動指導員の配置、小学生へ自転車ヘルメットの着用を推進する取り組みを行うほか、学校給食の食材購入の会計処理を町の一般会計に移して「公会計化」といたしますので、メニューは申し上げられませんが、サプライズ給食を実施するよう計画をいたしております。

住み続けるなら北栄町

 次に、「住み続けるなら北栄町」におけるまちづくりの推進についてであります。そのためには、一人ひとりが尊重され、心豊かに日々暮らせること、わが町に親しみや愛着や誇りが感じられること、地域で行われている様々な活動に主体的に取り組めることが大切と考えております。

人権教育の推進

 人権教育の推進につきましては、改訂を行った「人権を尊重するまちづくり推進計画」に基づき、「ユニバーサルデザインの推進」を新たに加えた15の人権問題等を中心に「個性を認めあい 互いの心に寄りそう町へ」の実現に向けて取り組みを進めます。町全体に浸透してまいりました「ほくほくプラザ」からの発信、取り組みについても更なる充実を図ります。
 安心で活力ある地域や家庭・地域で青少年の健全育成を推進するために、引き続き「あいさつ運動」「家庭教育12か条キャンペーン」「6:30(ろくさんまる)運動」等を進めてまいります。特に平成30年度の重点施策として小学5・6年生の希望者を対象に通学合宿に取り組みます。一定期間、家庭やメディアから離れた環境をつくることで身の回りのことができる力、自主性・協調性を身につけたり、メディアとのつきあい方を考えたりする機会になるよう取り組みます。

生涯学習

 また、生涯楽しみながら主体的に学習ができる体制整備として、拠点である中央公民館、図書館、北栄みらい伝承館、民芸実習館での事業と地域に出かける出前講座をより利用しやすいものとして推進してまいります。「文化の薫るまち 北栄町」として、引き続き北栄文化回廊で町美術展、図書館まつり、中学校の文化祭等様々な取り組みを連動させながら発信し、より多くの皆様に鑑賞、体験、参加いただけるよう機運の更なる醸成に努めます。北栄文芸も平成30年度に50号の発刊を迎えるなど、公民館まつり、ロビー展等とともに皆様の普段の取り組みの成果発表の場も確保してまいります。
 図書館は平成30年度に開館25周年を迎えます。この記念すべき年に「今こそ絵本を!」事業に重点的に取り組みます。各関係機関と連携しながら、子育て家庭向け、これから大人になる中学生向け、そして高齢者向けと絵本が人生を三度豊かにすることを伝え、浸透するよう事業を行います。絵本で人と人がつながる町、絵本で子どもが豊かに育つ町となるよう、更なる取り組みを進めます。また読書通帳を作成し、利用の促進を図るとともに図書館まつりや各種展示を拡充することで、本が気軽に楽しめるもので、図書館が生活を潤し、暮らしに役立つ「知の拠点」であることを普及してまいります。また、コナン通りのにぎわい創出のため、バス車庫部分をオープンギャラリー化し、観光客が楽しめ、町民も交流、情報を発信できるようにしてまいります。なお、この取り組みは鳥取中央育英生徒が平成28年度「地域探究の時間」に学び、高校生議会において一般質問した内容を具現化する取り組みでもあります。

スポーツの振興

 スポーツの振興については、北栄スポーツクラブが総合型地域スポーツクラブ普及のため取り組んでいるスポーツクラブ事業や、シニアスポーツ教室等を核として地域に拡げる「北栄町版健康寿命日本一大作戦」、スポーツ推進委員が取り組む訪問型ニュースポーツ体験事業や体力測定事業と連携し、町民それぞれの状況に応じた運動や健康寿命延伸のための取り組みを提供、サポートすることでいきいきと暮らすことができる地域づくりの後押しを行ってまいります。
 また、平成30年度のすいか・ながいも健康マラソン大会は、6月17日に開催します。
 地域を学び、まちを支える人づくりの推進については、平成30年が「明治150年」であることを捉え、北栄町が誇る日本近代化の先駆けとなる由良台場、六尾反射炉について、港区や世界遺産である「韮山反射炉」がある伊豆の国市や県内の自治体等との連携を更に深め、ともにその高い技術力や幕末に重要な役割を果たした歴史を知る機会として事業を展開してまいります。また、地域副読本歴史編の作成、文化・歴史に関わる住民主体の活動をサポートすることで、地域への親しみ、愛着、誇りが感じられる取り組みを進めてまいります。

官学連携

 次に、官学連携事業についてであります。
 まず、鳥取大学との連携ですが、テーマを若者に向けた移住・定住に関する町の情報発信とし、鳥大生と北栄町にUターンした方と一緒に研究いたします。
 鳥取中央育英高等学校との連携につきましては、平成30年度も地域探究の時間に引き続き取り組み、町への愛着を育てるとともに調査研究やプレゼン力を身につける等、将来、地域に貢献する志の高い人材の育成をめざします。

えがおのまちづくり

 続いて、基本目標第3の「えがおのまちづくり」について であります。

健康づくり

 まず、健康づくり事業についてであります。
 心身ともに健康であることは、すべての町民の願いであり、充実した日常生活を送るための基礎でもあります。誰もが生きがいを持ち、自分らしく楽しく暮らすことができるよう健康寿命の延伸に向けて、健康ほくえい計画に基づいたさまざまな事業に取り組んでいるところであります。引き続きこれらの事業を着実に推進してまいります。
 平成30年度は、第1次予防として、運動、食生活など生活習慣の改善の取り組みを強化し、各自治会で開催している「健康講座」を拡充して、健康意識の向上を図り、地域に根ざした健康づくりを展開していきます。
 第2次予防として、疾患の早期発見、早期治療につなげるため、特定健診やがん検診の受診率の向上を図ります。健診受診券の集合化や人間ドックの医療機関の拡大、特定健診の自己負担額の引き下げなど受けやすい体制を作るとともに、効率的・効果的な受診勧奨を行ってまいります。また、集団健診に骨密度測定を加え、骨粗しょう症の予防に役立てていきます。さらに、ふしめ歯科健診では対象年齢を拡大し、定期的な受診や予防につなげてまいります。
 将来の社会を担っていく子どもたちが健やかに成長していくために、乳幼児期の発達支援や食育をこども園や学校と連携しながら進めてまいります。
 また、中学生へのピロリ菌検査と除菌治療、予防接種の費用助成を継続し、病気の予防に努めるとともに、子育て世代の経済的な負担軽減を図ってまいります。

地域福祉の充実

 次に、地域福祉の充実についてであります。まず第1に、地域福祉計画の策定に取り組みます。この地域福祉計画は、本町の地域福祉の推進に関する基本的かつ総合的な指針として策定するものです。
 これまで町では、福祉施策については、北栄町まちづくりビジョンを最上位計画に、「障がい者計画・障がい福祉計画」・「北栄町介護保険事業計画・高齢者福祉計画」など法律や制度の対象者ごとに捉えた個別計画により推進を図ってきました。これを、「地域」という視点から横断的に捉え、より充実した福祉施策を行うために策定するものが、この地域福祉計画です。
 また、策定に併せて、平成29年に社会福祉法が改正され、平成30年4月から、新たに市町村が行うべきものとして盛り込まれました、地域生活課題の解決に向けた包括的な支援体制の整備のため、地域包括支援センターに相談支援包括化推進員を配置するほか、生活支援コーディネーターも増員するようにいたしました。
 また、高齢者福祉の充実では、第7期北栄町介護保険事業計画・高齢者福祉計画のもと、在宅医療・介護連携、認知症施策、地域ケア会議、生活支援・介護予防サービスの体制整備を推進して参ります。特に、認知症対策は、平成29年度から配置しました「認知症初期集中支援チーム」では、引き続き、早期診断・早期対応に向けた支援対策を進めてまいります。併せて、「認知症カフェ」の利用を推進し、認知症の方や家族、介護者が気軽に集える居場所として定着させるとともに、認知症への理解を深め、啓発の場ともなるようにしていきます。
 また、障がい者福祉の充実につきましては、見直しを行っている「北栄町障がい者計画」、「北栄町障がい福祉計画」などに基づき、障がい者の方達のための施策や、障がい福祉サービスの提供体制の確保、業務の円滑な実施を進めてまいります。

婚活事業

 次に、婚活事業についてであります。
 少子化対策の一環として、少子化の要因のひとつでもある未婚・晩婚化問題の解消のため中部圏域で連携し、婚活イベントやセミナー等を共同で開催し、スケールメリットを生かし、新たな男女の出会いのきっかけづくりを行い、婚姻者の増加を図ってまいります。

やさしいまちづくり

 続いて、基本目標第4の「やさしいまちづくり」について であります。

環境にやさしいまちづくり

 まず、環境にやさしいまちづくりの推進についてであります。
平成29年度に策定した第2次北栄町環境基本計画では、目指すべき目標を「人と自然が共生し、あたたかい心のふれあうまち」と定めています。目標の達成に向けて、恵み豊かな自然環境の中で幸せに暮らせる持続可能な社会の実現を目指し、省エネルギーや再生可能エネルギー利用の取組みをさらに進めてまいります。
 省エネ住宅リフォーム補助金事業では、住宅の省エネ性能や断熱性能を向上させるリフォームに支援対象を特化させ、同時に町内業者による施工促進を狙いとして、リフォームによる地域経済の好循環とヒートショックによる健康被害の減少を図ることとします。また、住宅用太陽光発電システム、家庭用蓄電システム等の導入による再生可能エネルギー利用の取組みを促進します。
 廃棄物の適正処理につきましては、家庭から排出されるゴミの減量化や適正処理を進めるため、啓発イベントを開催し、リサイクルに対する更なる意識の向上を図ることとしています。また後を絶たない不法投棄の防止などを一層推進してまいります。

町営住宅

 町営住宅につきましては、必要な修繕など維持管理を適正に行ない、長寿命化に努めてまいります。由良宿団地建替事業は第2期工事の完成に向けて工事の進捗を図り、入居者の円滑な転居を進めてまいります。さらに第3期工事の着手に向けて、既存住宅の除去、支障物件の移転を進めてまいります。

風のまちづくり事業

 次に、「風のまちづくり事業」についてであります。
 毎年、風力発電により生じた収益のうち、5,000万円を一般会計へ繰り出し、自治会LED整備事業、家庭用太陽光パネルへの助成などの環境関連事業の財源として充当し、町民の皆さんへ還元してまいりましたが、平成30年度は一般会計への繰出金を2,000万円増額し、合計で7,000万円としております。そのため充当先を拡充し、環境関連事業のほか、将来の北栄町を担う子ども達の育成支援のため、給食費事業と在宅育児支援事業に充当し、町民の皆さんへ還元してまいります。

バイオマスを活用したエネルギー

 また、再生可能エネルギーの更なる活用として、現在取り組んでおりますバイオマスを活用したエネルギーについて、バイオマス産業都市への指定を目指すこととしております。併せて北条砂丘風力発電所の今後を検討するとともに、地域内の経済循環をより一層推進するため“地域エネルギー推進室”を新たに住民生活課内に設置することとしております。

 また、平成29年度から、高齢者を中心とした交通弱者の生活支援対策として制度を拡充いたしましたタクシー利用料助成制度につきましては、利用者が大幅に伸びており、高齢者の方等の生活支援対策として、十分な効果がありましたので、さらなる周知を図りながら、引き続き平成30年度も実施してまいりたいと考えております。

上下水道事業

 下水道事業につきましては、北条下水道管理センターの長寿命化計画に基づく工事を行います。さらに、鳥取県中部地震の影響で被害を受けているマンホールや管きょの調査及び修繕を進めます。
さらに、下水道施設の効率的な維持管理に努めるとともに、補助事業を利用した施設の長寿命化を進めるために、「下水道ストックマネジメント計画」の策定にかかります。
 また、平成31年度に公営企業会計の導入を目指し準備を進め、今後も下水道会計の経営健全化に努めます。
 水道事業につきましても、引き続き安定した配水と安全な給水を提供するため、漏水が多い等の老朽管と民地内の配水管の布設替え工事を実施してまいります。

交通基盤の整備

 次に交通基盤の整備についてでありますが、幹線道路や通学路、交通量の多い道路で損傷の進んでいる町道、橋梁につきましては、社会資本整備総合交付金を活用して計画的に整備してまいります。
 それ以外の町道につきましては、補修が必要な個所を随時把握し、優先順位をつけて計画的に整備してまいります。

みんなのまちづくり

 最後に、基本目標第5の「みんなのまちづくり」について であります。

地域活動の推進

 まず、地域活動の推進については、引き続き、北栄町自治基本条例に基づき、開かれた町政運営とするため積極的な情報提供に努め、住民参画とコミュニティ活動を推進し、町民、事業者、コミュニティ、行政それぞれがお互いの理解と信頼関係のもとに協働による町づくりを推進してまいります。
 また、地域力を高める取り組みとしては、住民主体で地域の賑わいを創出する手法について学ぶための講演会や地域づくりの先進地視察を実施し、今後のまちづくりに活かすこととしております。

男女共同参画社会の推進

 男女共同参画社会の推進につきましては、引き続き男女の個性や能力が十分に発揮できるようあらゆる分野や場面において男女共同参画社会を実現するため、北栄町男女共同参画基本計画の目標に向かって進捗状況を管理しながら着実に推進してまいります。

ふるさと納税の取り組み

 ふるさと納税の取り組みにつきましては、合併算定替えの縮減などによる普通交付税の減額が見込まれる中、ふるさと納税が貴重な財源として期待されるものでございます。返礼品の充実と品数の増加などにより、自主財源の確保に取り組んでまいります。

震災復興イベント

 次に、震災復興イベント事業についてであります。
 鳥取県中部地震から2年が経過することから、10月14日にNHK公開放送の「のど自慢」を開催し、震災から復興した元気な北栄町を全国にPRしたいと考えております。

北条地区の振興

 平成29年7月の庁舎統合により、ワンストップサービスの提供、危機管理体制の充実を行いました。併せて北条地区の皆様が不便を感じられることがないよう、北条支所を設置いたしました。そして北条地区の振興のため、地域のみなさんといっしょになって課題などを検証し、ここが「元気な地域づくり」となるよう努めてまいります。

 町内には一昨年の地震により更に倒壊の恐れのある危険な空き家が増えております。全町的な空き家の調査とともに老朽危険空き家対策にも積極的に取組み安心安全な地域づくりに努めてまいります。

行政改革事業

 また、民間でできることは民間の力を活用するという方針のもと、行政改革事業の一環として、平成27年10月から北条支所窓口業務の民間委託を実施してまいりましたが、契約満了後も引き続き実施することとしております。

加えて大栄庁舎の窓口業務と職員の行っている庶務・定型業務の一部を民間委託したいと考えております。これにより、職員の負担軽減と専門的な業務を集中して行う時間を確保することができ、働き方改革につながるとともに、さらに、将来的なコスト削減にもつながるものと期待しております。

家屋の全棟調査(固定資産税)

 平成29年度から固定資産税の公正で適正な課税を行うことを目的として実施している家屋の全棟調査については、課税台帳と航空写真との突合作業を終え、平成30年度は町内全域で現況調査を行います。

おわりに

 以上、新年度の主な取り組みをご紹介いたしました。北栄町まちづくりビジョンの5つの基本目標に沿った施策、とりわけ総合戦略に記載した施策を積極的に展開し、着実な成果を上げることにより、町民の皆様とともに人と自然が共生し、確かな豊かさを実感するまちづくりを推進してまいります。