施政方針全文

 (令和5年3月6日)

 本日、ここに令和53月定例会を招集し、令和5年度当初予算を初めとする諸議案の御審議をお願いするに当たりまして、私の町政運営に臨む所信の一端と重点施策の概要について御説明申し上げ、町民の皆様、並びに、議員の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

私は、1昨年10月の町長就任以来、新型コロナウイルス感染症やロシアによるウクライナ軍事侵攻などから生じている様々な影響から町民や町内の事業者を守ることに全力を尽くすと共に、町の将来を見据え、「持続可能なまちづくり」を掲げ、町政運営の指針である「北栄町まちづくりビジョン」の推進に取り組んでまいりました。

また、DX推進や脱炭素社会の実現など、社会変革への対応にも積極的に取り組み、他の町に先んじて取り組みを進めてまいりました。

昨年、3年ぶりに開催した北栄砂丘まつりでは、多くの町民の方で賑わいました。

コナン通りの人の往来も増加し、外国人観光客の姿も徐々に増えています。

また、13日に開催した青山剛昌先生と話そうDAYでは、全国から多くの方が集い、「名探偵コナンに会えるまち北栄町」への熱い思いも寄せていただきました。

令和8年度には待望の山陰道の町内区間の開通が予定されています。また、北条湯原道路の延伸により、本町は東西、南北の結節点となり、本町は人流、物流の大きな増加が期待されます。

令和2年から続く新型コロナウイルス感染症も、国において58日には5類に移行することが決定し、暮らしや経済活動についても通常化への動きが進んでいます。

 私は、これらの社会情勢を踏まえ令和5年度は、コロナ禍から通常生活への回復や、物価高騰など目の前の課題の対応だけでなく、将来の町民の幸福や持続可能性の実現に向けた投資、”未来への投資”を行っていく時期と捉えています。

 1つには、将来を担う子どもたちへの投資。

 小学校、中学校入学者への祝い金制度を新設すると共に、現在、国において検討が進められている異次元の子育て支援にも機動的に対応してまいります。また、県立鳥取中央育英高校の存続に向け、学校・県教委、地域と連携しその魅力化に取り組んでまいります。

 2つには、将来の雇用やまちの財源を支える、稼げるまちへの投資。

 本町の基幹産業である農業の後継者の確保や環境整備、山陰・山陽の結節点として、交流と本町の魅力の発信拠点となる道の駅北条公園の再整備を進めてまいります。

 また、長年の課題となっておりました三陽合繊跡地についても、北溟中学校跡地の売却益を活用し、あらたな町の活力となる使途に生かせるよう取り組んでまいります。

 3つには、デジタル化や脱炭素社会、関係人口など、社会変革を持続可能なまちづくりの機会とするための投資。

 デジタル化ついては、その成果を町民が実感できるよう、行政の効率化、町民の暮らしや町内経済の活性化、まちの価値の向上に繋げてまいります。

 脱炭素社会の実現については、現在策定中の脱炭素ロードマップによる2050年カーボンニュートラルの実現に向け、4月から給電を開始する新電力会社による公共施設への再エネルギー活用の実現のほか、さまざまな取り組みを町民、町内事業者の理解のもと進めてまいります。

 関係人口については、将来の移住や地域産業の担い手につなげるとともに、関係人口のもつ知識や技術、人脈や、経済力が町の価値向上につながるよう、取り組みを行ってまいります。

 以上、取り組みの重点について申し上げました。

 その基本は、まちづくりビジョンに掲げるまちの将来像「人と自然が共生し 確かな豊かさを実感するまち」の実現にあります。

 令和5年度におきましても、当面残ります新型コロナウイルス感染症の影響や、ロシアによるウクライナ軍事侵攻の影響、地球温暖化による災害の激甚化から町民の安全・安心を守るとともに、まちづくりビジョンの推進による「持続可能なまちづくり」を力強く進めていく所存でございます。


 それでは、「第2次北栄町まちづくりビジョン」の部門別計画に沿って、令和5年度当初予算等における主な取組について申し上げます。

 

  1. 地域資源で稼ぎ賑わうまちづくり
  2. 生涯学び未来を育てるまちづくり
  3. 誰一人取り残さないまちづくり
  4. 人と人とのつながりを育むまちづくり
  5. 健全な財政運営