暖冬によって北栄町のジャンボタニシは爆発的に増加、R2年には特に被害が拡大しました。
これ以上、生息地を拡大させいないために、また食害被害を抑えるために地域が一体となって防除・対策を実施していきましょう。

食害の被害にあったほ場の様子
田植え後、あっという間に食べられてしまいました

令和2年ジャンボタニシ被害ほ場の空撮映像 <北栄町Youtubeチャンネルへ>
ジャンボタニシがいるかどうか確かめたい場合
トラップ(捕獲機等)を置いて確認
➡ 水路で発見されれば、すぐに水口ネット等で水田に入ってこない対策を
【トラップ】 ペットボトルの捕獲機・苗箱の捕獲機の作り方 <三重県松阪市のHPへ>
発生状況による地域分けと対策の考え方
地域ごとに、必要な対策が異なります
地域 |
発生状況・対策の考え方 |
ア 常発地域 |
・横良川周辺など、数年にわたりジャンボタニシが見つかっている地域
・R2年以前に大規模な食害が発生した地域
→食害発生を防止する
他地域や未発生田へ広がらないようにする |
イ 発生直後の地域
|
・R2年にジャンボタニシが見つかった地域
・R2年以前に発見されたが食害程度は小規模であった地域
→ジャンボタニシの撲滅を目指す
他地域や未発生田へ広がらないようにする |
ウ 未発生地域 |
・令和2年までジャンボタニシが見つかっていない
または被害が無かったが、近接地でジャンボタニシが発見されている地域
→水路や農機から水田へジャンボタニシが入ってこないようにする
|
防除・対策の具体的な方法
《監修:東伯農業改良普及所》
1.農業機械の足回り洗浄
➡未発生地区に持ち込まないよう、農業機械の洗浄を徹底して行う
2.水口ネットの設置
➡水路には水田よりも大きな貝がいるので、入ってこないようにする
春の入水~田植え後3週間だけでもいいので、大きな貝が入らないようにする
3.丁寧な代掻き(入水して4日程度してからゆっくり代掻きを行う)
➡目を覚まさせて土中に出てきてから、丁寧に代掻きをして物理的に砕く
4.浅水管理(水深4cm以下)
➡田植え後約3週間(水稲5葉期ごろ)まで
耕耘前のレーザーレベラー施工、浅水代掻きで、ほ場均平化に努める
5.農薬散布
➡田植え後に水の濁りがなくなってから散布する
6.トラップを仕掛ける
➡浅水管理できないところに仕掛ける
7.秋冬耕耘
➡地中の貝を地表面近くに出し、冬の寒さにさらす + 物理的に砕く
やらないよりはやった方が絶対に良い!
あなたの田んぼ、ほんとうに大丈夫? <北栄町の秋耕耘啓発ページへ>
8.水路清掃(泥上げ)
➡目的は、寒さにさらす。越冬場所をなくす。雑草除去が翌年のえさをなくす
雪が積もっても、水の残っている場所や泥の積もっている場所では生きている
3月までの水がまだなく、寒いうちに目視で用排水路を確認し、ジャンボタニシが集まっている所の泥上げ
または踏みつぶす
9.転作
➡1年間の転作(水稲→大麦→大豆など)を行うこと
※大切なのは、転作期間に貝を水に浸して呼吸させないこと
その他
➡卵をつぶす
【こちらもご覧ください!】
北栄町版の対策一覧 北栄町ジャンボタニシ対策体系
防除対策の解説動画 スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)の被害防止対策について
<農林水産省ホームページへ>
地域ごとに一体となった取り組みをお願いします

これまでの取組
R1 (主な内容を抜粋)
8月 ジャンボタニシのについて状況確認
ジャンボタニシ対策会議 「耕種的防除を推進する」
各種会合やHPにて状況や対策について周知
10月 秋耘を啓発するチラシを配布
11月 発生分布図を作成・配布
12月 秋耕耘の実施状況について現地確認
随時 現地確認および会合や町報、HP、ケーブルテレビ等で状況と対策について周知
R2 (主な内容を抜粋)
6月 現地確認 (昨年よりも被害が拡大。秋耕耘を行ったほ場も食害あり)
農薬の使用について協議 「薬剤による防除も実施していく」
7月 自治会長会でチラシ配布 :発生状況と素手で卵を触らないことを周知
8月 第1回北栄町ジャンボタニシ防除対策連絡協議会 :情報共有、各組織の対応方法、対策等について
10月 第2回北栄町ジャンボタニシ防除対策連絡協議会 :情報共有、対策、補助事業等について
手作り捕獲わな持ち帰り
11月 農林水産省の専門家と県、関係機関による現地調査 :今後の対策方針について助言いただく
3月 第3回北栄町ジャンボタニシ防除対策連絡協議会 :R3の補助事業、対策、看板設置等について
随時 現地確認および会合や町報、HP、ケーブルテレビ等で状況と対策について周知
※同じくジャンボタニシによる被害が発生している倉吉市、湯梨浜町の連絡協議会にも出席
情報共有と足並みをそろえての対策を実施していきます